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MARUMASU MOTOCLASSICA

2024 Specializes in Harley-Davidson / Japanese Classics Maintenance & Speed Pro Shop " The Spirit of Bonneville Salt Flats" Land Speed Racing. / 2010/2011 FIM World Speed Record : 2011/2014 AMA National Champion : 2017 Fastest EV Motorcycle in Colorado Mile Race.

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★ボンネビル回顧録~2日目。

【8/29 マウンテンコース・アタック初日】


今日からアタック開始。

エアバルブとチェーンガードはカズヒロが昨夜のうちに車両をバンに積んだまま交換。タイヤを外さずにビートを落とし、バルブを交換してから手で組んだ。腕の立つメカニックは素晴らしい。

ソルトフラッツ到着後、まずはKOISOさんのピットに向かい指摘されたポイントは2点だった事を知らせ、まずはお礼を言う。

HIRO KOISO RACINGのエアコンプレッサーを借りてタイヤのビートを上げ、空気圧をF45.0/R40.0にセット。昨日ホームセンターで購入したアルミの定規で作ったチェーンガードをイワキ君が手直しし、再び車検へ。

車検屋のおっちゃん(本当はFIMの偉い人)に見て貰い、無事合格。インスペクションブースで小さな拍手がおこった。まずは合格し、ほっとひと安心。

コース脇に留まっているタンクローリーでガスを購入。スタッフにエンジン仕様とコンプレッションと知らせると、適切なガスを選択してくれるプロのサービスである。

車検も終わったのでヘッドのブリザーホースを改良。次いでバックステップにしたシフターの入りの悪さが日本でも気になっていたので、コース外の練習場所で何本か走り、シフトアップ側で調子が出るよう調整した。

塩の状態は悪くはないものの、少し緩い。

ずっと寝不足なのと緊張もしているのか、走る事に何故か乗り気ではなかったが、考えた結果、マウンテンコースのロングコース(5マイル)をまずはテスト的に走ってみる事にした。

で、マウンテンコースの列に並ぶ。

今回ボンネビルに来て分かった事は、とりあえず凄まじく待ち時間が長い、という事。しかし参加している人達はその待ち時間を特に気にする訳ではなく、たわいもないハナシをして待ち時間を楽しむ、というのが基本らしい。

2時間近く炎天下で待ち、マウンテン・ロングコースのスタート地点まで自走で移動。とはいえスタート地点までは3マイル近い距離なので、かなりの移動距離である。

スタート地点で出走8番目という事を聞かされ、待つ間もBUBのスタッフや他の参加者とダラダラとハナシをして過ごした。

出走方法は他のライダーを見ていて分かったが、5マイル先のゴール方法が分からない(目視出来る距離ではないので)。そのうえ本当にコースを外れず、まっすぐ走る事が出来るのか不安だった。

順番が回ってきてBUBのスタッフにキックスタンドをタイラップで固定してもらう。レーシングスーツに袖を通してメットを被り、グローブを付ける。グローブは今は亡き親友の形見である。

前後のコンプレッションリリースが開いているのを確認しフューエルコックをON。キルスイッチのコードをハンドルにセットし、スターターでエンジンスタート。

エンジンはいつものように調子良く回る。少し濃いめのジェッティングだがピックアップも悪くない。

スタートラインに並び、隣で撮影していたスタッフ二人を横目に確認していると、直ぐにグリーンフラッグが振られてスタート。

計測ラインの2~3マイルまでをどう走るのか、どこまでエンジンを回してみるか正直迷っていたが、いけそうだったのでいつものように各ギアでパワーバンド一杯まで引っ張ってシフトアップ。塩の感じも掴んだので後先考えず回していく事にした。

5速5000回転で計測のスタート地点であるグリーンフラッグを通過したので、そこから一気にスロットルを絞り込む。

5速5500回転、まだまだエンジンは延びる。

ヘルメットの中で言葉になってないような怒鳴り声を叫びながら突き進む。しかし測定区間の中間地点で急に塩の状態が変化し、フロントからヨーイングが起こり始めた。

しばしスロットルをパーシャルにせざるをえず、なんとかタンクを肘でホールド出来ないかと脇を絞るがセパハンの位置が高く、上手くホールド出来ず車体の押さえが効かない。

車体は200キロオーバーでフロントから振られ、おまけにスリッピーな塩のお蔭で前後のタイヤが左右に流れ出し止まらない。

ほんの少しスロットルを開けると転倒しそうだった。それだけは避けたかったので、塩の状態が良くなるのをひたすら待つ。とても長く感じた数秒だったと思う。

そうこうするうちに計測終了地点のグリーンフラッグが見えたので、塩の状態が回復した地点で最後に少しアクセルを開けてみた。

3マイルを超えたので一気にスロットルを抜いた。エンジンを壊さない為である。

そこから制動区間の2マイルがとんでもなく長く感じて、ダラーっと加速したりパーシャルにしたりしてゴールの5マイル地点まで走る。

オフィシャルに誘導され、とりあえずゆるゆるとエンジンストップ。

良い走りだった、BUBのスタッフと言われ、ピットにある計測データを受け取りに行くよう指示された。

再度エンジンをスタートしてサービスロードをバイザーを上げて移動。

後ろでスタートした車両が追いついてきて走りながら挨拶。

サービスロードは最後にピットブース前を通るが、ピットの作業をしている面々から親指を上げて合図を送られ、こちらも親指を立てて答えた。

インスペクションブースでキックスタンドのタイダウンカットを頼み、スタート地点から移動してきてくれたカズヒロに車両を託した。

計測トレーラーの右側の窓で女性スタッフに車番を告げ、結果のレシートを受け取った。結果は、

MOUNTAIN COURSE (DOWN RUN)
BIKE # 7799
CLASS 1650/M/
DATE 08-29-10
TIME 16:17
KILOMETER 129.445MPH
MILE 129.097MPH
WIND 7MPH from the SSE
TEMP 73.3F
HUMID 24%
SP 25.43in
DA 6455ft

とりあえず、まずは最低ラインと考えていた200km/hは超えた。塩の上はアスファルトの通常路面に比べると15~20%スリップロスするというので初陣としては上出来だったし満足もした。

ソルトフラッツは固い雪の上を走るような感覚なので、2速、3速のシフトアップ時にリアが大きくスライドしてた。ラフなスロットルワークには気を付けなければならない。

しかし塩の状態が良ければ更に上を狙っていける事も分かった。

測定ラインの進入スピードと、どこまで車体の滑りをコントロールしつつアクセルを開け続けられるかが勝負の鍵となりそうだ。

新調したラングリッツのレーシングスーツの右足内側がエキゾーストの熱で溶けていた。
がしかし、それも色々な人間にウケていたので結果オーライ。

初日にしては上出来だったし感触も掴んだので心地よい疲れだったが、流石に寝不足が効いていてダウン気味。

昨日エアバルブを貰ったホンダのトレーラーにお礼だけ言いに行き、バンに戻ると隣に見慣れたマークが大きくペイントされたバンが留まっていた。

それはジェフ・デッカーのバンで、最近完成したというクロッカーを専属のカメラマンが撮影中だった。

ジャーマニーのカメラマンに聞くと、ジェフは自転車でそこらへんを回っているよ、という。

しばし待っているとジェフがマウンテンバイクで戻ってきた。JOINTSの前夜パーティ以来だったので、会えてとても嬉しかった。

FXLR-Racerを二人でしげしげと眺め、色々ハナシをする間、日本から遥々やってきたカメラマンの増井さんに写真を撮って頂いた。

ジェフは明日も来るというので挨拶だけして別れ、バンにFXLRを積み込んでモーテルへの帰路を帰った。

明日はハンドルのポジションを変更し、午後の塩が固まった時間を見計らってインターナショナルコースのショート5マイルを走ってみようと思う。

2010年8月29日

~ボンネビル手記より~
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